〔NY金〕反発、3908.90ドル=最高値更新(3日)
2025年10月3日
【ニューヨーク時事】週末3日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米政府機関の一部閉鎖や連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待を背景に買われ、反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比40.80ドル(1.05%)高の1オンス=3908.90ドルと、中心限月清算値ベースで初の3900ドル台となったほか、最高値を更新した。週間では2.62%高となった。
米連邦政府は1日、予算切れを受け、一部機関の閉鎖を開始した。2026会計年度(25年10月~26年9月)入りしたものの、与野党の対立激化でつなぎ予算案の議会通過のめどは立っていない。上院は3日に下院で可決済みのつなぎ予算案を採決するが、つなぎ予算案はこれまで上院で3度否決されている。政府機関の一部閉鎖が長引けば、米経済活動に悪影響を及ぼしかねないとの警戒感が高まる中、安全資産として金が買われた。
また、FRBが利下げ方針を維持するとの期待も引き続き金の支援材料。金利低下局面では利回りを産まない金の投資妙味が高まる。さらに外国為替市場では対ユーロでドル売りが先行。ドル建てで取引される商品の割安感につながり、金の買いを誘った。
サクソバンクの商品戦略責任者オール・ハンセン氏は3日付のリポートで「中国の国慶節(1~8日)は通常、現物需要が弱まるリスクがあるが、まだその兆候がみられていない。その代わり、西側諸国の投資家が参入し、金の上場投資信託(ETF)の保有高は8月以降に150トン増加し、3年ぶりの高水準となる3025トンとなった。これは投機筋とリアルマネー勢らが引き続き、下落局面で買いを入れていることを示している」と述べた。
[時事通信社]
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